
こんにちは。有村建築設計工房の有村です。
僕は鹿児島で、木造住宅を中心に「大切な人を守る、快適で心地のいい空間」をテーマに住宅設計をしています。
今回のブログでは、僕が日々の設計でとても大切にしている「余白」という考え方についてお話しします。
これは、家づくりを考えている方にとって、間取りや設備選びと同じくらい大切な視点だと考えています。
■「便利」なのに、なぜか疲れる家の正体
近年の住宅はとても便利になりました。
家事動線はコンパクトに、収納は大容量。IoTや高性能設備が整い、暮らしがどんどん効率的になっています。
ところが、便利なはずの家で「なぜか心が休まらない」「忙しさが抜けない」という声を聞くことがあります。
その原因のひとつが、余白のなさにあると僕は考えています。
便利さを追い求めるあまり、間取りや空間がギチギチに詰め込まれて、人の気持ちが入る隙間がなくなってしまうんです。
■「余白」は、心が深呼吸できる場所
設計における「余白」とは、ただの空きスペースではありません。
それは、暮らしの中でちょっと一息つけるような“間”のようなものです。
例えば──
- 窓際に置いたベンチに、朝日が差し込む場所
- 階段の途中にある、子どもが座り込んで本を読むスペース
- リビングの隅にある、椅子ひとつだけの静かなコーナー
これらはどれも、「使うために作られた場所」ではありません。
けれど、暮らしの豊かさや、家族の距離感に大きく影響する場所なんです。
僕の設計では、こうした余白を意識して空間に取り入れることで、忙しい毎日でも心が整う家を目指しています。
■余白があることで、生まれる“暮らしの幅”
鹿児島のように自然が身近な地域では、四季の移ろいを感じる瞬間や、日々の変化を楽しむ暮らしがとても似合います。
そうした感覚を大切にするには、詰め込みすぎない家づくりが不可欠です。
余白があることで──
- 季節ごとに家具の配置を変えたり
- 子どもが自由に遊べるスペースができたり
- 急な在宅ワークにも柔軟に対応できたり
暮らしの幅がぐんと広がります。
設備に頼らずとも、住む人の変化に寄り添える家こそ、長く愛される住まいになると信じています。
■機能だけでは、心は満たされない
数値で測れる住宅性能はもちろん大切です。
断熱性や耐震性、動線計画なども、僕たち設計者が責任を持って取り組んでいます。
でも、それだけでは心が満たされる家にはなりません。
「帰ってきたときにホッとする」「なんとなく落ち着く」──
そんな感覚をつくり出すのが、数値には表れない「余白の設計」です。
■鹿児島で、こだわりの家づくりをしたい方へ
もしあなたが、「ただ便利な家ではなく、心が安らぐ家を建てたい」と感じているなら、
ぜひ、余白のある家づくりという視点を取り入れてみてください。
有村建築設計工房では、お客様一人ひとりの生活スタイルに寄り添い、「安らぎ」と「安心」が共存する家を一緒に考えています。
鹿児島でこだわりの家づくりを検討されている方。
ぜひ一度、あなたの理想の暮らしについて、じっくりお話を聞かせてください。
【まとめ】
・便利な家が、必ずしも心地よいとは限らない
・「余白」は、心が深呼吸できる大切な空間
・詰め込まない設計が、暮らしの変化や人との関係を豊かにする
・鹿児島での家づくりに「余白」の視点を持つと、住まいの質が上がる