最近の新築住宅はスマホの電波が悪くなっちゃうという話。

最近の住宅でよく聞く話で、

「リビングにいてもスマホの電波が入らないんだよね。」

ということが良くあります。

これは最近の住宅に限った話で昔からある家では起こりえないことでした。

モデルハウスや完成見学会でも営業さんは良く外にでて電話を取っている姿をよく見かけます。

ネットや動画を閲覧する上ではwi-fiを入れているご家庭が多いので問題なく使えるますが、電話を取ろうとすると電波が弱い為、音質が悪かったり、そもそも圏外になってて重要な電話が取れなかったなんてことも起こりえます。

なぜ、このようなことが起きるのかというとほとんどの原因は使っている建材にが原因になっているのです。

では、どの建材を使ってしまうと電波が悪くなっていくのか見てみましょう。

原因1:透湿防水シート

まず、多くの要因になっているのがこの透湿防水シートという建材です。

透湿防水シートとは、外壁と建物の間に貼られている材料になります。
外からは水が侵入してきた時に防水の役目を果たし、室内の壁の中に湿気が侵入してしまった時は壁の中で湿気が原因のカビなどが起きないように外に湿気を排出する役割のある材料になります。

一般的な防湿透湿防水シートであれば電波障害は起きないのですが、最近ハウスメーカーや工務店に流行っている透湿防水シートに金属を混ぜ込んだ透湿防水シートというものがあります。

こちらはアルミニウムなどの金属を混ぜることで外壁と建物の間にある通気層と言われる部分が熱せられた熱を遮断する効果があると言われておりその遮熱効果を求めてこぞってハウスメーカーや工務店が導入しているのです。

しかし、金属というのは電波を遮断する効果があるのでこの金属を混ぜた透湿防水シートを家全体に貼る行為はスマホにアルミホイルを巻くことと同じようなことが室内で起きてしまうのです。

これによって電波が遮断され電波が入りづらい状態が出来上がってしまっています。

原因2:高性能サッシ

実は、サッシ(窓)も室内の電波を悪くする原因が隠れているのです。

電波が悪くなる理由は先ほどご紹介した、透湿防水シートと同じで金属が原因となっています。

「あれ?でも窓だとフチくらいにしか金属を使ってないんじゃないか?」と思われた方もいると思います。

実は、サッシのフチ以外にも金属を使っている部分があります。

それは、ガラス部分です。

道を歩ている時に新しい家の窓を見れる機会があったらぜひ見て欲しいのですが、日の光が当たってないのに外が反射して映っていたり、ガラスがグリーンやブルーなどの色に見える窓があるかと思います。

これが窓のガラスの中に金属がある窓になります。

これは、Low-Eガラスと言ってガラスとガラスの間に空間があるのですがその内側に金属塗料を塗って金属膜を作って外からの太陽の光を遮断したり、家の中の夏を跳ね返して温度が逃げないようになっているガラスの名称になります。

この金属膜を使う事で電波を遮断して、電波が悪くなってしまいます。

原因3:ガルバリウム鋼板の屋根と外壁

ここまで読んで頂けたら分かると思いますがこちらも原因は金属です。

屋根は昔は瓦、その次に軽量のスレートやコロニアルが流行り、現在はメンテナンス性、コスト、耐震性の観点からガルバリウム鋼板の屋根がとても増えてきました。

金属ではありますが薄く、加工も容易なので人気の商品になっています。

金属を含んだ透湿防水シート、金属を含んだ窓ガラス、金属の屋根となれば電波の完全防御の完成です!!

と冗談はさておき、このような形で囲われしまうと家の中が電波が悪くなってしまうのです。

対策

原因1の対策

電波が悪くならない為の対策としては一番は金属系の材料をなるべく使わないことにはなるのですが、多くの場合は使いたかったり、断熱の上では欠かせない材料だったりするのでまったくゼロにするのはとても難しいともいます。

その中でもこれだけは無くしてもいいのは金属を混ぜた透湿防水シートです。

こちらの遮熱効果があると歌われていますが、それよりも壁の中の断熱材を断熱効果の高い材料に変える方が何倍も断熱は良くなります。

外の熱を跳ね返してくれそうな販売の仕方をしていますが、よく読むと熱を跳ね返すのではなく赤外線をカットするとしか書いてませんでした。

他にも実際に並べて効果を見た工務店もあるようですが軒並み差はないと言っていますので効果は怪しいところがありますね。

ここを通常の透湿防水シートに変えるだけで電波障害はグッと変わってくると思います。

原因2の対策

窓についてはLow-Eガラスを避けることは止めといた方がいいでしょう。

窓は家の断熱悪化の多くの割合を占めています。
これにLow-Eガラスを採用することで大幅に改善することができているのです。

これを止めてしまうと、夏は暑く、冬は寒い家になってしまいます。

もしそれでも対応をするとすれば必要以上の窓を設置したり、窓を大きくしないことがいいと思います。

原因3の対策

ガルバリウム鋼板の屋根に対しての対策としてはほかの建材に変えることが簡単だと思います。

しかし、ガルバリウム鋼板の屋根のコストや軽さはほかの建材ではなかなか拭えない部分があるのでどの程度コストをかけるのかというところが難しいです。

壁の透湿防水シートを通常の物を使えば壁から障害物に強い電波が入ってくるのでそこまで気にしなくてもよろしいかな?
と思います。

外壁のガルバリウム鋼板は家全体に使うのではなくアクセントなどにガルバリウム鋼板以外の材料を使う事で電波の障害を緩和することができると思います。

キューブ型の家などだとアクセントはなかなか使いづらいと思いますので最初の家の形のデザインが決め手になってきますのでそれも想定した家づくりが必要です。


最後に

今回は、新築に住んでから初めて気づいたスマホの電波障害について原因と対策につていまとめてみました。

どの原因も一度家が完成してしまえば簡単には対策を取る事は難しい部分になりますので家の設計段階からキチンと計画して対策していくのがとても大切です。

特に金属を混ぜた透湿防水シートは通常の透湿防水シートに比べて高価なうえに電波障害をもたらすのでコスト的にもとてももったいないと思います。

最初に対策を取っておかないと後で後悔するような内容は家づくりには沢山あります。

後からでは遅くなってしまいます。

家づくりは一つ一つ丁寧に考えていきましょう!

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