
「家」
これにどんな想いを馳せるのかは人によって本当に違っていて、何が重要なのかも全然違います。
寝れる場所であればそれでいい。
自分のステータス。
家族とゆったり過ごす為の場所。
先祖代々の土地を守りたい。
思い入れのある地域に住みたい。
趣味の一環。
など、上げたらキリがない程、人によってたくさんの想いが出てきます。
どんな考えや想いでも間違いではありません。
建築の仕事をしていて一番面白い瞬間でもあります。
「この人はここに趣をおいているんだなぁ」「この人は自分の趣味が第一優先なんだ」そんな人の想いに触れながらその人の為のたった一つの家と暮らしをデザインしていきます。
僕は建築家なのでどうしても家を建てる事やリノベーションなどについてお話をすることが多くなってしまうのですが、この想いの結果、家を建てるという事にこだわらなくてもかまわないと思っています。
今の時代には、たくさんの暮らしや家のスタイルがあります。
一生賃貸かもしれませんし、賃貸がいいと思っていて気分が変わって家を建てる人もいるかもしれません。一戸建て一択の人もいるでしょうし、定住したくなくてホテルで点々と暮らす人もいるでしょう。家は欲しいけど作るのを考えるのが面倒なら分譲マンションや建売住宅だってあります。
その人の理想とする暮らし方でこれだけの家の選択肢があります。
もちろんこれらの中に間違いはりません。
これもまたこの仕事をしていて面白いところです。
たまに相談で「ずっと賃貸ておかしいですかね」「周りが家を建てだしたから」
などとお話をされる方もいます。
この相談をされた方のお話を聞いてみると県内ではあるけど転勤があって、特別家に対してこだわりが無く今まではその時の気分や通勤の便で引っ越しをしたり、その時凝っていた趣味に応じて部屋の数や広さも変えていたとの事でした。
こういうタイプの人は暮らしの中で必要な家の条件が頻繁に変わってしまうので「賃貸住まい」がベストな考え方になります。
たまに「家を建てたら建てたなりの生活に落ち着くから」という話を聞きます。
もちろん一理ありますが、今回の暮らし方をしてきた人たちからしたら未来の選択肢を奪ってしまうことと変わらなくなってしまいます。
この相談者さんは、このあと「ずっと賃貸でもおかしくないんですね!よかった!」と晴れやかなお顔をされて帰って行かれました。
今回のこの相談ではお仕事にはつながりませんでしたが、一つの暮らし方を再デザインしてあげることができたと思えば悪くはありません。
人の暮らしに寄り添っていくのが僕の設計だと思っているからです。
有村建築設計工房はその人に寄り添って、暮らし方や家をデザインしていきます。
将来家を建てるか分からないという方もいらっしゃるともいます。
そんな人でもかまいません、家や暮らし方に少しでも悩みがあったらぜひ、有村建築設計工房にご相談ください。
あなたに合う家のあり方、暮らし方を一緒に探していきましょう。