なぜ、木の家にこだわるのか。

有村建築設計工房のデザインする家はほぼ100%木造建築物です。
リノベーションなどでマンションだったり、鉄骨の家、RCの家ではない限り新築する時は木を使った家で設計をおこないます

今回はこの部分について少し知ってもらえたらなと思います。

家もしくは店舗、事務所を木で作るには沢山のメリットとデメリットがあります。
木の方が断熱性のが高かったり、コストが安かったり、火事に弱かったりイロイロありますが【なぜ木の家にこだわるのか】と検索したら似たようなメリットデメリットがたくさん出てくるので僕は割愛させて頂きます。
興味のある方はぜひ、【なぜ木の家にこだわるのか】で検索をしてみてください!

さて、メリットデメリットはさておきなぜ僕が木の家にこだわるのかです。

みなさんは【家】に対してどのような考えをお持ちでしょうか?
僕にとって家とは共に育っていき老いていく家族のような存在だと思っています。

鉄やコンクリートを使った工業的な材料では感じられない呼吸と言うものを木だと感じることができます。
深夜にたまにパッキとする木の弾ける音だったり、じめじめした季節なのに適度に調湿された空間、踏むとたまにミシッとなる床、この一つ一つが木の呼吸です。

しかもそれは日が経つにつれてただくたびれていくのではなく、共に過ごした年月分深みが増して同じ木の材料だったとしてもその家それぞれの個性に合わせて変容していき味に変わっていきます。

それは日当たりのいい家で日が当たるところだけ灰色に色抜けが始まっていたり、元気な子供がいる家庭では子供がこぼしたジュースの跡がシミになって残っていたり、几帳面な人はメンテナンスを細かくしていて新築当時の風合いを残しているかもしれません。

この違いが家の個性となって皆さんのご家族が生活を営む空間として静かに溶け込んでいきます。

このように木はその家族と共に変容し成長し、家族の個性となって気づかないところで家族の生活に溶け込んでいくのです。

今の家は木で建てても表に出てくるのは工業化された化粧材が多く、日が経っても変わり映えが無く壁が汚れてきたなと思ったら壁紙を張り替えるだけと言う空間はとても寂しい気持ちになります。

もちろん僕も壁紙は使いますし、場合によっては工業製品を使いますが、すべてをそれで埋め尽くされた空間は作りたくないと思っています。
それは、室内に限らず外に使う材料でも同じ事が言えます。

ただサイディングを使うだけじゃなく、塗装や木の板を使った材料を使い共に過ごした年月を感じて貰えるよう考えて設計とデザインをおこなっていくのです。

その家で共に過ごした年月を感じて欲しい、その変容が家族の思い出になって欲しい、家も含めて家族となって欲しい。

この想いを叶えられるのが木の家なのです。

ただの生活する場所であってはせっかくの家がもったいないです。
そこに家族の生活を刻み、思い出を刻んでいける木の家を共に考えていきませんか?

これが僕が木の家にこだわるわけです。

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