設計事務所ってどんなとこ?

今回は皆さんが意外と知らない「設計事務所」とは何かを解説していきたいと思います。
まず、皆さんは『設計事務所』と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?
建築家がいる、おしゃれな建物、高級品、敷居が高いなどいくつか単語は思いついているとはおもいますが特徴をしっかりおさえてる方は意外と少ないんじゃないでしょうか?
これから家づくりを考えている方の家づくりのパートナー探しの参考にしてください。

設計事務所とは?

設計事務所は、建物などの設計や監理をおこなう建築士が開設した事務所を指します。管理者となる建築士が一人置いて、一人または複数人で組織化したりさまざまな形で運営されています。

建築士が設計や監理の仕事をするには拠点となる都道府県で設計事務所登録をおこなう必要があり、管理者となる建築士の資格に応じて一級建築士事務所、二級建築士事務所、木造建築士事務所の名称に分かれます。
それらを総じて設計事務所といいます。

各建築士事務所の違いについては
以前書いた一級建築士と二級建築士の違いってなに?をご覧ください!

この設計事務所は俗にいう設計事務所以外にもハウスメーカーや工務店などが登録しています。

いろいろな形態の設計事務所がありますが共通するところは建物をデザイン建物が形になるまで監理する役割があります。

設計事務所の種類について

ここでは設計事務所の種類について説明します。
先ほど紹介した建築士事務所とは別に実は設計事務所は種類があります。

1.アトリエ系設計事務所

みなさんが1番想像がしやすい設計事務所だと思います。
デザイン性の高い建築物を提供することを目的としている建築設計をする設計事務所になります。
アトリエ系という名称がつく通り芸術よりの考えを持っていて代表となる建築家のデザインを求める人が多いです。
アトリエ系設計事務所は戸建て住宅はもちろん病院や公共施設など小規模~大規模の建築を幅広く対応しているのも特徴です。

2.組織系設計事務所

大規模な建築物の対応をすることが多い、組織的な設計を行います。
設計事務所の中では圧倒的に所属する建築士の人数が多く、各業務を分業することで専門性の高い仕事をすることができ堅実な建築設計をする設計事務所になります。
規模の大きな建築物を手掛けることが多いので小規模な建築物を対応することは滅多にありません。

3.それ以外の設計事務所

ハウスメーカーや工務店が持っている設計事務所や一般の方に対応していない専門性の高い法律や構造のみを取り扱っている設計事務所がこちらに当てはまります。
ハウスメーカーや工務店は営業担当者が書いた間取りを元に設計をしたり、アトリエ系設計事務所から依頼を受けて構造の設計をおこなったりしおり一般の方が直接依頼をする機会は少ない設計事務所になります。

設計事務所と家を建てるメリットとデメリット

設計事務所に依頼するメリットは圧倒的に自由度の高いオンリーワンの家づくりをすることができるということにつきるでしょう。合わせて、デザイン性や建物の性能も自由で専門家の目線でアドバイスをしてもらうことができます。
設計する会社と施工する会社が別なので見積りなどの資金面もクリアにすることができます。
また、施工している間も設計事務所が建て主の代わりに現場の確認をおこない図面通りに建物が施工されているかを確認してくれるので安心です。

設計事務所と家を建てるメリット

1. 白紙ベースから要望を言うことができるので理想の家づくりができる。
  ・メーカーや工務店のように標準仕様がないので理想通りの家づくりができる。
  ・施工ノルマなどの縛りが無いのでゆっくり理想の家に合う土地探しから手伝ってもらえる。

2. お金の透明性が高い
  ・どこに、だれが、いくらで材料や工事を発注するのかを建て主が選ぶことができる。
  ・設計事務所が専門性をもって金額の適正化のチェックをしてくれる。

3. 専門家が建て主の代わりに現場の工事進捗をチェックしてくれる。

4. 実はそんなに高くない
  ・こだわりのポイントが多ければメーカーのオプション価格より安く建てることが可能。
  ・モデルハウスやCMなどの宣伝広告がないので・・・・・。

こだわりを持ったオンリーワンの家づくりがしたい方、費用面をクリアに誠実な家づくりがしたい方は設計事務所で家づくりをすることで上記のようなメリットが得られます。

設計事務所のデメリット

・楽に家を建てたい

・とにかく早く家が欲しい

・デザインや間取り、性能にこだわりがない

上記に一つでも当てはまる方は設計事務所のメリットがすべてデメリットになってしまいよりよい家づくりはできないかもしれません。

家づくりの入口となる設計事務所、ハウスメーカー、工務店はそれぞれに性質が違うため自分の考え方に合う相手を選ぶことがとても重要です。

設計事務所、ハウスメーカー、工務店の違い

こちらの図が設計事務所とハウスメーカー、工務店の関係図になります。
こちらで1番違うのが施工に対する目線の数です。
メーカー等の設計施工の会社(工務店含む)は建て主からしか矢印が出ていませんが、設計事務所は設計事務所と建て主から二つの目線で見ることができます。

ハウスメーカーが向ている人

・楽に家づくりがしたい、早く家が欲しい人

工務店が向いている人

・性能にこだわりがなく、とにかく安く家を建てたい人

設計事務所が向いている人

・こだわりが強く希望を形にしたい、自由に家を考えたい人

設計事務所のよくある質問

設計事務所の家づくりは高いの?

建て主の希望通りの家づくりをしたいなら設計事務所の方が安くなることが多いです。
ハウスメーカーなどの家は自由設計を売り文句にしている会社も多いですが実質は間取りが自由に考えることができるだけで設備、仕様、性能がカタログ通りでないと安く収めることが出来ないからです。
カタログの商品を標準品とし安定的に材料を仕入れる約束をする代わりに安く仕入れることができるのです。
ここから外れると途端にオプション価格で多くの費用が発生します。
なので枠にとらわれず自由に家づくりをしたいなら設計事務所が断然お得です。

希望をうまく伝えられないけど大丈夫か?

希望が言葉にできなくても大丈夫です。
言葉にできなくても好きな雰囲気の写真や建て主の話をしっかり聞いてほんとうのご要望を引っ張り出すのが建築家の仕事です。
安心して自分の思っていることをおしえてください。

建物の性能がハウスメーカーより劣ったりしないの?

性能に関しては建て主の方の希望によります。
設計事務所では建て主要望に応じて家づくりを行いますのでご要望によってという回答になります。
もちろんハウメーカーと同等またはそれ以上にすることは可能です。

※有村建築設計工房は省エネ等級5(ZEH)相当の断熱仕様を基準にしています。
他にも太陽の方角や窓の特性を考えたパッシブ設計をおこない高い断熱性能をもつ住宅を設計しています。
高気密高断熱のメリットについてはまた別の機会に記事にしたいと思いますのでお楽しみに!

最後に

設計事務所については分かってもらえたでしょうか?
少しでも家にこだわりがあったり、家づくりを考え始めてから住宅雑誌も読むのが楽しくなったりした方はもしかしたら設計事務所との家づくが向いているかもしれません。
中には設計事務所はとても敷居の高い場所だと思われている方もいるかもしれませんが設計事務所とは建物造りが好きな人たちが運営している専門窓口ですので気軽に訪ねてみてください。

有村建築設計工房は姶良市に拠点を置く木造住宅をメインにマンションリノベーション、店舗設計、店舗リノベーションをおこなっている設計事務所になります。
ハウスメーカーで家づくりをしているけど間取りが不安だなどのセカンドオピニオンもおこなっていますので家づくりで心配事がありましたらお気軽にご連絡をください。

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