
こんにちは!
有村建築設計工房の有村です。
面白い材料紹介第2回目は断熱材の紹介です。
第2回目の素材は、
アップルゲート アップルゲートセルロースファイバー

(株)アップルゲート社は、建築資材の仕入れ販売をしている会社でその中でもアップルゲートのセルロースファイバーはアメリカで開発された断熱素材になっています。
セルロースファイバーとは新聞紙などの古を洗浄し、断熱や耐火の溶液に浸し加工した断熱材になります。
世の中には他にもセルロースファイバーはたくさんありますが、この断熱材の一番は使うだけで火災保険料がかなり割引になる事です。
通常、木造住宅は火災保険の中で言うH構造という種別に属します。
H構造とは要は耐火性能が低い構造物なので火災リスクから保険料が割高になっています。
この保険料を安くする為には、省令準耐火構造と言われる構造にするとT構造と言われる構造に変わり少し耐火性能が良くなった分、保険料が安くなります。
しかし、この省令準耐火はあくまでも家を建てた会社の申告制になっていて何か証明になるような書類を出すことはありませんし、家の仕上げ材には多くの制限が発生してしまいます。
また、保険会社に提出する省令準耐火の書類は家を建てた会社の申告になります。
仮に火災にあった時に、保険会社の調査結果で省令準耐火の仕様では無いと判断された場合、最悪の場合差額の請求やその分の保険金の減額の可能性もあります。
そのようなわずらわしさと無縁なのがアップルゲートセルロースファイバーなんです。
この断熱材は使うだけで、省令準耐火の建物に近い保険料にすることができます。
そんなアップルゲートセルロースファイバーですが、もちろんメリットデメリットが存在しますのでそちらもご紹介したいと思います。
アップルゲートセルロースファイバーのメリット
①断熱性能がいい
まずは断熱性能がいいという事があげられます。
熱伝導率は0.0398W/(m・K)とグラスウールなどの断熱材と比べて特別高いわけではありません。
しかし、その施工性の高さから実現できる密度や施工の完成度がとにかくいいです。
グラスウールなどの施工が難しい商品よりも確実な断熱性能を発揮しやすいです。
②防火性が高い
これは、言わずもがなですね。
この高い防火性のおかげでこの断熱材を使うだけで保険料が安くすることができます。
防火性の高さはこちらのアップルゲートさんが出されている紹介動画でも確認できるので気になる方はぜひ見てみてください。
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③防音性が高い
施工性が高く、効率よく壁の中に断熱材を詰める事ができるので高い防音性を発揮することができます。
セルロースファイバーという材料自体が元々高い吸音性を持っているのでそれを外壁全体に使う事によって外からの音を防音することができます。
個人的には隣の家が工事をしていても昼寝ができる程度には防音されていると感じます。
④保険料が安くできる
さんざんお伝えしていますが、断熱材自体の高い防火性のおかげで保険料を安く抑えることができます。
しかも建物の仕上げに対してもほとんど制限がないのがいいです。
アップルゲートセルロースファイバーのデメリット
①価格が高い
これだけの断熱材なのでやはり価格は通常の断熱材より高くなる傾向にあります。
しかし、これはただの住宅を省令準耐火仕様に変更をする金額よりは安くなることが多いのでトータルではお得になります。
②保険会社が固定される。
さんざん保険料が安くなりますとお伝えしてきましたが、保険料の割引を受ける為には保険会社が一社に固定されてしまいます。
これは、アップルゲートと保険会社の提携によって安くしているようです。
ですが、保険会社はあいおいニッセイ同和損保のすまいの保険となっており、大手保険会社の保険なので補償内容は申し分ないと思います。
今回のご紹介はいかがだったでしょうか?
住宅の火災保険は最初に建てた構造で保険料率が決まってしまいます。
なにも知らずに保険料が安くなるからと省令準耐火の建物を建てると、本当に叶えたかった理想の家から遠ざかってしまうものです。
初期コストをかけ、ランニングコストで回収する。これも立派なコストコントロールです。
自分たちの理想の家を作る為にどういう材料を使ったらいいか、ぜひ一度ご検討してみてください!